岸田加代(故岸田登氏ご令室)

「平成十六年十二月二十六日の一橋植樹会の「岸田登偲ぶ会」に家族をご招待下さり誠にありがとうございました。

「国立キャンパス緑地基本計画」に基き、植樹会基本理念を掲げ、皆様と共に懸命に取り組んでおりました主人が、突然、他界いたし皆様方に大変ご迷惑をおかけしましたことを心よりお詫び申しあげます。その後、ボランティア作業活動に賛同し支えて下さっている多数の皆様の熱い思いに感動いたしました。このような素晴らしい方々のお手伝いを何かさせていただきたく、作業後、ビールの乾杯、懇親会時の「おつまみ」の差し入れを申し出、させていただいております。 社会でご活躍なさり現役を退き、背広から作業服に着かえられたOBの皆様は、どこからみても「タダのおじさん」でしかありません。無駄話しもせず汗をかき、三時間モクモクと作業をされているお姿には頭が下がります。作業後は生き生きとした元気で幸福感に満ちたりた笑顔で「参加してよかった」という声が、あちらこちらから聞こえてまいります。至福の瞬間です。

主人は日頃、経済成長、開発の裏で,自然破壊、地球破壊、病んだ若者の増加を憂い、自然と緑の大切さを覚り、自然保護、地球環境を訴えておりました。この社会を変えるためには、バランスのとれた優秀な人材を一橋大学からこの世に輩出したいと、これが主人の願いだったのでしょう。学生の皆様一人でも多くこの活動にご参加下さり、先輩達の素晴らしい生き方、人間性の心に触れ、大きな魂となり、社会を変える原動力となる一橋生であられますことを期待申しあげます。教職員、OB,学生が一丸となって学校のキャンパスを美しくする作業を実践している大学が他にありまししょうか。私も来世は一橋大学生でありたいと思いつつ、これからも作業に参加させていただきたく存じます。」