若月 一郎(昭47商)

私にとっては、「植樹会」という組織については、名前こそ長らく承知していたものの、正直言って「記念植樹により学園の緑化につとめる方々の集まり」という程度の認識しかありませんでした。(つまり“植える会”であると思っていました。)

2-3年前に如水会館で行われたあるパーティの出口付近に、植樹会の方々が寄付の勧誘に出張しているのに気付き、つい“酔ったはずみで”寄付をしたために、活動状況を紹介したパンフレットを送っていただくことになったことが、この会の活動について認識を改めるきっかけとなりました。

実は小生は、今年(2010年)3月に年金生活に入ったのを機に、たとえ少しでもいいから何らかの形で世の中にお返しが出来ることはないかと、色々な団体に「ボランティア参加希望登録」をしてきました。しかし、その条件として、自分の現役時代の経験とスキル(国際法務)を活用出来ることをお願いしたために、残念ながら現在に至るまでほとんど反応はありません。

このように、ボランティア先を探していた矢先に、同期の大川さんから、メールで植樹会の定例作業のお誘いをいただいたというのがグッドタイミングでした。

その時点でも、植樹会というのは、まだどちらかと言うと、“植える会”であると思い込んでいたので、実態はむしろ「母校の敷地の自然環境をOBの手で守って行くこと」つまりメインテナンスの方に重点を置いて活動をしていることを知り、驚きと共感を覚えました。このようないきさつで、“何かボランティアをしてみたい”という気持ちの表れとして、先ずは、若き日に御世話になった母校に役に立つことをしてみようと思い立ったのでした。

初めての参加は6月の梅雨のさ中でした。小雨のしかも蒸し暑い日で、作業服がドロドロになってしまいましたが、久しぶりに小さな達成感を感じることが出来ました。
(会社の仕事の異なり、やれば必ず成果が目に見える仕事ですからね。)

作業を終えてそのまま帰ろうとすると、大川さんから、これから「反省会」があるからと誘われました。会場では会員手作りの料理やお酒も出され、植樹会に永らく携わってこられた方々から色々な話をお聞きできたばかりでなく、現役の学生の方とも親しく話が出来ました。また、学生と国立市民とが協力して「ご当地名物」ともいうべき新商品の開発が手掛けられているとの紹介があり、早速「国立よもぎそば」をその場で購入しました。お陰で帰って家族に大変喜ばれ、少し株を上げることができました。

あとで聞くと、このような「打ち上げ」は毎回企画されており、会員の奥さまや、学生さん達により心をこめて準備されているものであると知りました。

もともとは、ボランテイア作業に惹かれて入会した小生でしたが、これまで何回か定例作業に参加させていただいているうちに、いつしか、“肉体労働”とこの“打ち上げ”とのコンビネーションが、実は大きな魅力になっていることを知ることになりました。

多くの人が通り過ぎる大学の構内で作業していると、多少照れ臭い面は否めませんでしたが、さすがベテランによる人海作戦、毎回のように“使用前”と“使用後”のコントラストの大きさに、驚きと満足を覚えます。

このような作業を通じて、学生時代に国立に通っていた頃、自分は一体何を見ていたのかと思うほどの新発見に驚きながら、今では大学の校舎・構内の隅々まで知悉出来ることの歓びを感じています。また、環境問題ご専門の先生による現場での“講義”もあり、植物に興味を持っている小生にとっては、大変勉強にもなりました。

このような活動を堅実に続けてこられた諸先輩に敬意を表するとともに、少しでもお役に立てるよう、今後も微力ながら作業に加えさせていただきたいと思っております。

以上