聞き書き・取り纏め:高場恭幸

蓼沼宏一学長のご挨拶要旨

いつも一橋大学の豊かな緑を守り、美しいキャンパス作りにご尽力いただいている植樹会に深く感謝申し上げます。昭和の初めにここ国立に本学が移転してきたとき、その中心に先人たちは兼松講堂、図書館、本館、別館を絶妙に配置しました。そのキャンパスは実は奥が深く、西の第二研究館や東のマーキュリータワーなどはかなり奥まった所にありますが、その周囲などまでも緑の保全・整備をしていただいている植樹会のご尽力には頭が下がります。大学法人化以降、運営費交付金の減少などにより、キャンパスの美化・整備の費用を捻出するのが容易ではなくなる中で、このように同窓生の手で緑が守られてきているのはありがたいことです。
植樹会の活動は、卒業生・教職員・学生が一体となった、人のネットワークの強固な一橋大学ならではものであると思います。現代の社会で、とかくバーチャルな世界で過ごす時間の長い学生たちに対して、木々や土に直に触れる一方で、刈払機などの道具を体験し、また道具使用から「安全とは」をも考える貴重な機会を与えていただいている先輩方のご指導に心から感謝いたします。
今、本学は「世界水準の教育研究拠点」を目指しています。そのために建物の新・改築が必要になることもありましょう。建物と緑の調和した美しいキャンパスで、生き生きと研究・教育が行われている、そのような大学を目指したいと思います。

岡本毅如水会理事長のご挨拶要旨

一橋大学が内外に誇れるものは数多くありますが、伝統ある建物と緑豊かなキャンパスの美しさは間違いなくその一つです。この素晴らしいキャンパス、学問の場としての大学にとって最良の環境は、自然に出来上がるものではありません。永年に亘り、夏も冬も、晴れの日も、雨の日も、キャンパスの緑を維持し育てるために、地道に多くの労力、たゆまぬ努力を注いでこられた植樹会会員の皆様に感謝申し上げます。
歴史を遡りますと、昭和48年に大学キャンパスの緑化推進・環境整備を目的として植樹会が設立されて初代会長は本田弘敏氏でした。同氏は私が昭和45年に東京瓦斯に入社した時の会長で、同時に如水会の理事長でもあられました。幾星霜を経て時は巡り、今私がこの場でこうしたご挨拶をするのも何かの縁と思うところです。その間、植樹会の活動にも大きな変転があったと聞いています。昨年末には、大学と共同で、『一橋大学国立キャンパス・緑地基本計画レビュー』をまとめられたとのことです。過去10年の活動の検証を行い、今後10年の指針を示している大変立派なものです。内外の大学で、恐らくこのように組織立って、継続して植樹・保全活動をしている例は他にないでしょう。如水会としても出来るだけのお手伝いをします。
植樹会の活動がますます活発になり、大学がますます美しくなり、より多くの学生あるいは市民を惹きつけることを願ってやみません。本日は誠におめでとうございます。

<聞き書き・取り纏め:高場恭幸>