法学研究科1年 佐々木龍也

先日、平昌オリンピックをテレビで見て、男子カーリングチームの存在を知った。残念ながら、チームはベスト4には入れずに敗退してしまったが、その時のインタビューに驚きを受けた。

次のオリンピックが開かれる4年後について聞かれ、「女子のチームとは違い毎年応援してくれるスポンサーがいるわけでないので、自分たちで続けていくかどうかをまず話し合わないといけないし、そうなった場合、スポンサーが引き続き応援してくれるかわからない」と答えていた。

オリンピックに出るくらいだから、当然にスポンサーによる支援が充実しており、カーリングの練習に集中できる環境なのだと思っていた。このチームのことを調べてみると、最初はスポンサーがゼロで、チームのメンバーは、アルバイトをして生計を立てながら、チームの活動を維持してきたらしい。外国への遠征にかかるお金もアルバイト代から抽出し、食事も三食マクドナルドの日もあった。スポンサーが整ってきたのはオリンピック出場が決定してからとのこと。男子カーリング代表はものすごい逆境を乗り越えて、今回のオリンピックに臨んだのだと知って、感銘を覚えた。それと同時に自らに思うところもあった。

私は現在、一年後の司法試験合格に向けて勉強している身分ではあるが、勉強に集中できる環境は当たり前に用意されているものではないのだと今回のカーリングチームを見て強く感じた。合格に向けて頑張ってはいるつもりではあったが、その覚悟は男子カーリングチームの彼らと同じくらいにあったといえるのだろうか。彼らは練習に集中することを許されず、アルバイトやスポンサー集めなどに時間を追われながらも練習を重ね、見事オリンピック出場にまで漕ぎつけた。オリンピックに出場することの険しさを十分に味わったからこそ、インタビューでは簡単には次の大会に出場するとはいえいなかったのであろう。彼らが次の大会に出場するためにはまた相応の覚悟が必要とされるはずだ。

一方で勉強することのみしか求められていないという恵まれた環境にいる私はどうか。まだ試験までは一年あるのだから、合格率の高い一橋法科大学院にいるから安心だとか、心の中に慢心と甘えがあったといわなければならない。司法試験受験者の中には学生だけでなく、仕事をやめて人生をかけて挑む人もいる。今の自分ではこのような人たちに対して気持ちの面で勝てるとは言えない。試験当日は何が起きるかわからず、せっかく勉強してきたことも役に立たないかもしれない。ならば合否の要となるのは合格したいという気持ちの部分であるはずだ。私がカーリングチームの彼らと同じくらいの覚悟を持つのは難しいかもしれないが、だれにも負けないくらいの必ず受かるのだという覚悟を持って、試験に臨みたい。そして試験で実力を発揮できるように、より一層勉強に励むと自分の中で誓った。

自らの勉強の姿勢について反省すると同時に、植樹会の活動も決して当たり前の環境で行われているわけでないと改めて感じた。植樹会がここまで続いてきたのもOBOGの方々、福嶋先生、歴代の学生理事、作業に参加してくれる学生、大学の関係者の方々、様々な人の協力の下で成立していることを忘れてはいけない。これから先、植樹会があと数十年活動するためにはこれからもこの関係を維持していかなければならない。私も将来、OBとして法律面で植樹会をサポートすることで、充実した当たり前の環境を植樹会に数十年後も用意できればと思っている。そのためにもまず司法試験に合格しなければならない。