トピックス

[お知らせ]
集合・開始時刻が30分繰り上げとなりました。
(受付開始:12:30 作業開始13:00)

トピックス
「武蔵野の面影」を守るキャンパスでの植樹

※写真はクリックすると拡大します

著書、「武蔵野」の中で、国木田独歩は武蔵野の雑木林についてこう書いています。

昔の武蔵野は萱原の果てなきをもって絶類の美を鳴らしていたように言い伝えてあるが、今の武蔵野は林である。林は実に今の武蔵野の特色と言ってもよい。すなわち木はおもに楢の類いで冬はことごとく落葉し、春は滴るばかりの新緑萌え出ずるその変化が・・・・

この「武蔵野の面影が」今の一橋大学のキャンパスの未だそこかしこに残っていることは、私たちの誇り(or 喜び)でもあります。

ホッケー場横の雑木林

ホッケー場横の雑木林

キャンパス内の美しい小径

キャンパス内の美しい小径

もともと武蔵野の雑木林は、江戸時代の新田開発に伴い“人工的に”作られたものです。
つまり「薪を採取し、燃料とし」、「落ちた枯れ葉を集めて堆肥を作る」という目的で農村の生活に密着した里山の姿でした。これは言い換えると、「絶えず人の手が入り、維持する努力がなされてきた」ということでもあります。従って、キャンパス内の雑木林も放置すれば劣化し、やがては失われてしまうとも言えるのです。
国立の街のシンボルでもある一橋大学キャンパスのアカマツと雑木林そして桜などは、貴重な財産であり、こうした環境をキャンパスの中で保存・維持していくことは大変意義深いことと思います。

野球場西側の“岸田ロードに植えられた様々な種類のサクラ

野球場西側の“岸田ロードに植えられた様々な種類のサクラ

一橋大学が2003年から2004年にかけて策定した「国立キャンパス緑地基本計画」も、実は昭和の初期に移転した当時の姿の復元を企図していました。そして新生植樹会のボランティア作業はこの計画に沿って粛々と進められてきましたが、国立移転85周年を迎える頃になるとこの財産とも言える樹木に高齢化による衰えが顕著に視てとれるようになりました。
新しい対応として、一橋植樹会は一橋大学との合意に基づき、近年
1、 武蔵野の雑木林の復元
2、 激減したアカマツ、松林の保存維持と再植樹
3、 サクラの増殖
等を実施してきました。

2013年10月の休日作業で、初めてこの方針に従った植樹が行われ、これまで定例作業にて9回に亘り、以下のような様々な樹種の植樹が行われてきました:
コナラ、クヌギ、アカマツ、シラカシ。ヤマザクラ、オカメザクラ、イロハモミジ

初めての植樹は雨の中でした

初めての植樹は雨の中でした

昨年5月の植樹では蓼沼学長自ら作業に汗を流されました

昨年5月の植樹では蓼沼学長自ら作業に汗を流されました

植樹のためには、まずは学内にいくつかの育苗地を確保し、ここで暫くの間各種幼木を育てておきます。

オカメザクラの育苗地。写真から場所がお分かりいただけますか?

オカメザクラの育苗地。写真から場所がお分かりいただけますか?

育苗地からの掘り起しは重労働です(アカマツ)

育苗地からの掘り起しは重労働です(アカマツ)

今年10月29日(土)の休日作業でも植樹が行われました。西キャンパス西南角の西側のフェンス沿いに近隣住宅地との間の「遮蔽」用として10本のシラカシが、OBの指導の下、学生たちの手により植えられました。 このシラカシも武蔵野を表象する樹木の1つでもあります。
植樹初体験の学生が多く、記念植樹のようなセレモニーではないため、「植樹のプロセスが分かった。とても良い体験だった」との声が聞こえました。

初体験の植樹に興味深々

初体験の植樹に興味深々

この樹々が何時かは大木に

この樹々が何時かは大木に

我々は、「植樹した樹々はいずれも無事に育ってほしい」と願うばかりですが、今後も世話を続けながら見守っていきたいと思います。
松枯れ病に侵されたアカマツは大学の努力で伐採され、燻蒸剤による消毒の上処分されています。そして、切り株のすぐそばで新しい命が育っていきます。

残念無念、惜しくも枯れてしまう苗もあります

残念無念、惜しくも枯れてしまう苗もあります

すくすくと育ちつつあるイロハモミジ

すくすくと育ちつつあるイロハモミジ

松枯れ病で枯れたアカマツの切株と植樹された新しい命

松枯れ病で枯れたアカマツの切株と植樹された新しい命

<写真・文:若月一郎・西村周一>

What's New

●第163回定例作業(第9回休日作業):10月29日(土)

女心と秋の空・・・・10月29日の朝の雲行きは、「どちらに動くか」微妙な雰囲気でしたが、作業開始の午後1時は薄日も射して、絶好の作業日和となりました。
今回はウイークデーには参加出来ない方々のためにもと年2回企画されている休日作業日です。
参加者数は、教職員2名、OB55名、学生93名の、合計150名の大盛況となりました。

熱気あふれる作業開始前の説明会

熱気あふれる作業開始前の説明会

いざ出陣

いざ出陣

第1班は、西キャンパス西南角エリアの整備と、如意団道場の裏手での植樹です。今回の植樹はキャンパスと外部の境界のフェンス沿いで、主目的は近隣住宅地との間の「遮蔽」です。
善宝リーダーが、現場にて「穴掘りから植樹・支柱の立て方・樹と支柱の結び方」までを懇切丁寧に解説し、学生が中心になって“植樹体験”に取り組みました。学生からは、「なるほど、樹を植えるステップというのは、こういうものか」というような感慨が漏れていました。

目に触れにくいキャンパスの奥の奥ですが、丁寧に整地

目に触れにくいキャンパスの奥の奥ですが、丁寧に整地

初めての植樹体験

初めての植樹体験

第2班、第3班、第4班は、間近に迫った一橋祭のために、中央庭園を囲む諸建物の周囲を綺麗にしておこうという趣旨で行われた作業です。本館の両脇、図書館の南側、兼松講堂の両サイドにて、心のこもった熱心な作業が進められました。

本館西側での作業

本館西側での作業

本館東側での作業

本館東側での作業

図書館付近の整備に打ち込む

図書館付近の整備に打ち込む

法人棟前面の一角には以前HPでもご紹介した貴重な「アカマツの幼木(実生)」4本が夏草に埋もれてしまっていました。
この幼木を大切に保護すべく周囲を慎重に刈払い機や手作業により除草を行ないました。

実生の幼木を傷めないよう慎重に

実生の幼木を傷めないよう慎重に

無事育ってくれますよう

無事育ってくれますよう

 

兼松講堂の左右は、一橋祭当日には、テントを張ったり、茶道部の野点に使われる重要なエリアです。
このため、学生中心の人員を割いて丁寧な整備作業が行われました。講堂の東側では、イチョウの樹々から落ちた銀杏を1つ1つ手作業で拾い上げて除去する作業です。

一橋祭訪問者のために心を込めて

一橋祭訪問者のために心を込めて

銀杏を一つづつ取り除きます

銀杏を一つづつ取り除きます

作業終了後は、休日作業恒例の着席式の大交流会です。OBと学生が交流できる貴重な場で、今回も秦哲也理事(昭50社)の名司会により大いに盛り上がりました。
未成年については、会場入り口でグリーンの印が胸に貼られ、飲酒禁止の厳しい措置が取られました。そうした中で、金子彰理事(昭46法)から「一ッ橋」という姫路の地酒(写真)が紹介されました。江戸時代、備中一橋領の米を使用していたことに由来するとのことです。校歌斉唱で会は最高潮に達し、応援部OBでもある秦理事のエールにより交流会はお開きとなりました。

銘酒「一ッ橋}と金子さん

銘酒「一ッ橋}と金子さん

秦さんのエールで交流会は締め

秦さんのエールで交流会は締め

 

■作業の詳細、作業感想文(寄稿者は理事の飯塚義則さん(昭50経)です)は→こちら

●10月10日(月)一橋祭運営委員会との共同作業が行われました(第162回定例作業)

毎年一橋祭の準備に協力するため、一橋祭運営委員会と共同して国立キャンパスの美化作業を実施しています。
今回はOB19名、学生139名、合計158名参加しました。一橋祭運営委員会だけではなく、出展各サークルからも積極的に参加を得て、従来に倍する規模となりました。
今回の主な作業は西キャンパス北口・西口臨時駐輪場予定地の雑木雑草除去、兼松講堂東側一帯の雑草除去、西キャンパス第二講義棟南側の雑草除去・学生会館前の植込みの剪定等でした。普段はあまり手を入れない地域なのでかなりの作業量でしたが、人海戦術で予定通り完了しました。
学園祭の成否はキャンパス環境に大きく左右されます。今回の作業も一橋祭で成果を十分実感できるでしょう。

みんなで力を合わせて

みんなで力を合わせて

作業の合間の”お茶目な”ポーズ

作業の合間の”お茶目な”ポーズ

 

■作業の詳細、感想文(寄稿者は経済学部2年の石井信明さんです)は→こちら

●“周年会”を中心とする植樹会会員勧誘活動について

お蔭様で、一橋植樹会の会員数は1500名を超える規模となりましたが、会員の高齢化に伴う退会者も多く、放置すれば会員の急減、その結果としての当会活動の源である会費の漸減につながりかねません。
現場での活動を積極化し当会の基本的な目的を達成するためには、まだまだ現状の収入では不足している状況です。
このような環境下、会長以下企画統括班のメンバーが中心となり、地道な「会員勧誘活動」を展開しています。
特に、各学年次毎に行われているいわゆる“周年会”での勧誘活動は我々の正念場でもあります。
その最前線で大活躍している河村進理事に、その活動の状況並びに皆様への協力の呼びかけ等について寄稿文をいただきました。
大切な活動に関する情報ですので、是非とも一読をお願いしたいと思います。

■河村進理事(昭49経)の寄稿文は→こちら

●日経何でもランキング「一度は訪ねたい!大学の名建築」で、本学は兼松講堂が全国9位。
植樹会もキャンパスの建物の美しさを引き立てるべく頑張っています

 

この10月29日の「NIKKEIプラス1」に全国の大学の建物の人気ランキングが掲載されましたが、本学については、兼松講堂が(残念ながら期待よりは低く?)9位にランクされました。
我々一橋植樹会は、本学の優雅な“名建築”を引き立たせるためにも、建物周囲の整備に尽力していると言えます。
美しい由緒ある建物をキャンパス内の点景として眺めることが出来るというのは、学生、OBの誇りと言えますね。

兼松講堂の美しさを保つためには、こんな所も丁寧に

兼松講堂の美しさを保つためには、こんな所も丁寧に

夕景の図書館・時計台

夕景の図書館・時計台

●学生コーナー

今月の学生コーナーには、学生理事の2人に登場してもらいました。
2年生の加藤瑞季さんは、植樹会理事の他に、サークル“ラポンテ”でも活躍しており、“フェアトレード”という、開発途上国で作られた手作りの製品を適正な価格で販売するボランテイア活動です。同サークルは本学の学園祭でも出店しています。
4年の堀池尚希さんは、一橋植樹会の学生理事の中でも中心的な役割を果たしている方です。数学好きの彼の「当意即妙」と題したユニークなエッセーを是非お読み下さい。

学生理事の
堀池尚希さん(経済学部4年)の寄稿文は→こちら
加藤瑞季さん(商学部2年)の寄稿文は→こちら

●植樹会へのご寄附

9月に次の方からご寄附をいただきました。まことに有難うございました。
植樹会活動のために大切に使わせていただきます。

佐伯 進様(昭和23年学部)

●9月新規登録会員

9月には2名の方にご入会いただきました。ご支援有難うございます。
今後とも宜しくお願い致します。

■新規会員の詳細は→こちら

尚、入会に関しましては、会員登録はこちらをクリックしていただき、必要事項記入の上、支払方法「如水会DCカード口座よりの自動引落し」を選択し、「登録」ボタンを押していただければ、すぐに会員として登録されます。